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「所有物」ではなく「人間」なのだ。・・ハラスメントの根本原因は・・VETミッション・・・No.57・・2026年9月2日発信


 対人支援サービスの場面で、カスハラが起きる第3の原因は、暗黙の裡に、取り敢えずこの場をしのげればよいとばかりに「支援者側の都合」だけで取り組んでいる(事実上のパワハラを行っている)のではないか、という事である。多くの場合は「支援者側の都合」で押し通せてしまえる。(追い詰められた側は、カスハラで対応するしかない。) 押し通せてしまえるのは、図「私物的人間関係から社会的人間関係へ」に見る様に、サービスを提供する側が、受ける側の「生命を左右する力」を有している場合が多いからである。その意味で、この両者の関係は「絶対的」強者「絶対的」弱者であるとも言える。


 こういう関係があからさまになるのは、両者の「関係性に関する意識」に大きな問題があるのは言うまでもない。この関係性の意識は、かつての日本では「国家(天皇)」が「国民(赤子)」を所有するという基本構造として認められていた。この基本構造の下に、あらゆる場面での上下関係(所有-被所有)関係が形成されていた。家では、家長が家族を所有し、事実上家族を売る事すらとがめられなかった。

 こういう関係は、日本では1945年以降の憲法改正を機に、(国際的にも20世紀中葉以降)すべての「人間」は平等となり、こういう「所有」「被所有」関係は否定された。しかし、私たちの意識の根底にはまだその意識が残っている場合もあり、対人支援の様な力関係が存在すると、その意識が出やすくなるという傾向がある。これが、最近しばしば出てきている権力者によるパワハラ事件の遠因となっているとも言えよう。(カスハラはパワハラの裏返しとして起きやすいので、パワハラを行う側は、そうならない様に益々強烈なパワハラを行うことになりやすい。)

 ハラスメントを防止していくには、先ずは、こういう関係の基本構造を認識し、自分の位置を確認しつつ自覚的に自己コントロールをしていくことが求められる。しかし、その根底には、お互いに「人間同士」としての共感や尊重がなければならない。お互いに人間なのだから、「所有」等という枠組みには全く嵌まらない関係でなければならない。

 この点は、理屈としては理解されるだろうが、現実的にはその様に意識し、行動するのは中々難しい。なぜなら、現代社会は、資本主義社会であるから、どうしても資本(お金)の論理で考えやすい傾向がある。という事は、金銭の対価は所有なので、雇用関係などでも人間の所有関係と混同する人がいてパワハラをしたり、おい金を払って買ってやっているのだと店員にカスハラをしたりする人がいる。

 特に近年の日本では、アメリカ型の自由競争原理や資本優先主義が強調されるようになってきたため、力によるむき出しの支配関係が横行しがちになり、勝者(金持ち)と敗者(貧困者)の区別がはっきりしてくる傾向が生じている。この、力の行使はパワハラに近い場合も多く、それを受けた人が、自分がお金を払う(強い)立場に立った時に、カスハラを行う事になったりする。

改めて、「人間」として「対(所有)物」(「人材」とか)ではなく一人一人の個性を持った「人間同士」の「仲間感覚」を取り戻し、ともに未来社会を創っていく連帯感を養っていくことが求められる。その為には、諸々のハラスメント防止〇●などの対処療法ではなく、あらゆる場面において、基本的にお互いに「人間」としての存在を認め合う事から始めていかなければならないだろう。              (泣いた赤鬼・川廷 宗之・記)


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≪お詫び≫ 気づくのが遅れて申し訳ありませんでしたが、前号迄表示していた、kawateikaikyo@yahoo.co.jp は、6月中旬以降何等かにエラーが発生していて、着信しなくなっていました。。)この間にこのアドレスに投稿された方がおられましたら、恐れ入りますが、info@rdipa-vet.org の方に再度ご投稿いただければ幸いです。

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