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「学習」・・「教育『に対する』権利」・・教育を「受ける」権利なのか VETミッション・・・No.61・・2026年9月30日発信

8 時間前
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 学習・教育関連では、UNESCOなどの国際機関から出ている文書では、主語は明らかに「学習主体」(児童・生徒・学生・市民・など)になっている。使われている用語も、Learning(学習)が中心でEducation(教育)が中心となっている資料は多くない。WHOなどの資料に関しても、主語は、現実社会を生きている「本人」になっている場合が多い。

 「教育」における、学習主体が主語にならないという問題の根底には、日本国憲法の条文上の問題があるだろう。教育に関し、日本国憲法第26条では、『すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。』となって受動的権利となっている。この点に関し、世界人権宣言の該当する第26条の条文と比較してみると、、英文では、Everyone has the right to education. となっていて、直訳すれば「すべて人は、教育に対する権利を有する。」と、能動的権利として表現されている。

 一般に流布されている日本語条文では、「すべて人は、教育を受ける権利を有する。」となっているが、これは誤訳(意訳が過ぎる。受験英語なら✖である。)というべきだ。世界人権宣言の、労働など色々な権利に関する他の沢山の条文を見ても、「Everyone has the right to ~~(権利の内容、例えば、work など)」となっていて、その翻訳は、「Everyone has the right to work」「働く権利」、と能動的権利として訳している。にもかかわらず、Everyone has the right to education に関してだけは「受動的権利」として訳しているのも不思議である。従って、少なくとも世界人権宣言の第26条の条文は「すべて人は、教育に対する権利を有する。」と改めておくべきである。(※巻末1)

 問題なのは、この事の意味するところは、かなり大きな違いを生むからである。<「教育」を受ける権利>となると、「教育」内容は教育する側が決めていくことになる。が、<「教育」に対する権利>となれば、「教育」を選べることになる。此の点は、この世界人権宣言第26条3項が、「親は、子に与える教育の種類を選択する優先的権利を有する。」(英文原典・3.Parents have a prior right to choose the kind of education that shall be given to their children.)となっている点でも確認できる。これに対し、日本国憲法は「すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。」であり、世界人権宣言とは異なる。

 つまり、「教育」は「受ける」のではあるが、国際的に見ても現実的(※巻末2)に見ても、その「教育」は、学習者がその内容や方法を選択できるという事が前提である。この観点に立てば、何らかの「教育」は全て(特に高等教育では)「学習者」が選択する対象となる。その「教育」が学習者をどういう内容と方法で、どう(目的・発達課題・など)育てようとしているかを見て、学習者が選択することを意味する。<当然、教育システムや、教員も選ばれる。極端に言えば、その学校や教員を選ばない=不登校には合理性がある。> とすれば、「教育」関連資料は、基本的には、学習主体の学習をどう支援するかを記すことになり、関連資料の基本的な主語は、学習者(学生・児童・生徒・市民・等)(Everyone)になる筈であろう。言語表現上は色々とあり得るかもしれないが、少なくとも、考える時の展開の主体(主語)は、学習者であろう。

 しかし、現実には、これがなかなか難しい。此の点は、以降、触れていくことにする。

 

(泣いた赤鬼・川廷 宗之・記)


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(注)なお、今回のVETミッションNo.61の記述中、「教育に対する権利」に関しては、田中萬年著『奇妙な日本語「教育を受ける権利」・・誕生・信奉と問題』2020年・星雲社・から示唆を受けています。記して謝意を表します。

 

(※巻末1)この、日本国憲法と世界人権宣言の違いは、日本国憲法第27条の勤労の権利義務に関しても言える。「職業教育」を考える上では、「職業」をどう考えるかはとても重要であるから、この点に関しても、後日、触れていくことにしよう。

(※巻末2)ここでいう「現実的」というのは、日本の様々な(特に公的)教育が、生徒や学生に受け入れられているのか、彼らが、ほんとに小・中・高校や大学などで学びたい(授業を受けたい)と思っているのかという点について、検討してみたい。

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〇このVETミッションの内容に対しては、色々なご意見(異見)があり得ると思います。よろしかったら是非、投稿いいただければ幸いです。  

投稿先・info@rdipa-vet.org 

 
 
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