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ゲーテの詩「魔王」を味わう ・・・No.26・・1月28日発信

ロープレとして、どんな内容をどう扱うか、事例がないと分かり難いかもしれない。その事例としてゲーテの詩「魔王」を取り上げてみる。取り敢えず、「詩」を、味わってみよう。

 

魔王

この夜ふけ 風を切り

馬を駆りゆく ひとはだれ?

腕にしっかり あたたかく

いとしいわが子を 抱きしめる父

 

「我が子よ、どうして顔をかくすの?」

「おとうさん、魔王が見えるでしょ 冠かぶった あの魔王」

「わが子よ、あれは霧なのだ」

 

「かわいい坊や ついておいで おじさんと たのしく遊ぶため きれいな花の咲く岸で

おばさんは 金の服着せてくれる」

 

「おとうさん おとうさん きこえない? 魔王がそっと ささやくのが!」

「安心をして わが子よ、枯葉が風にざわめくだけだ」


「いい子だ、坊や、いっしょにいこうね 娘たちも大歓迎だよ  夜の輪舞をおどってくれて

 子守歌うたって 寝かせてくれる」


「おとうさん おとうさん 見えないの? 魔王の娘が あのくらがりに!」

「見えるよ、わが子、見えるとも 柳の枝が灰色にひかるのさ」


「いい子だ、ぼくは、きみがすきだいやなら こうして力ずくでも----」

「おとうさん おとうさん 魔王がぼくを! 魔王の腕が おお痛い!」


あえぐ子どもをだく父は

不安のおののき 馬を駆る

精魂つきて 帰りつくと

腕のわが子は 息絶えていた

 

登場人物の心象風景はどのように受け止めましたか。次回考えてみましょう。

 
 
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